Photo by Diliff, via Wikimedia Commons (CC BY 2.5)
🇬🇧 United Kingdom · Somerset, England
♨ 温度
45°C
⛰ 標高
30 m
⚗ pH
6.9
💧 TDS
2700 mg/L
🌊 流量
115 L/s
📅 開設
60 AD (Roman)
✓ 確認日 2026-09-11
Thermae Bath Spaはイギリス・Somerset, Englandに位置する塩化物泉・硫黄泉。源泉温度は45℃の豊かな温泉水が湧き出る。泉水は中性に近い(pH約6.9)の泉質、硫酸塩泉・塩化物泉を豊富に含む、総溶解固形物2700 mg/Lが特徴だ。ローマ時代から続く歴史的温泉地。リウマチ療法・循環器系・リラクゼーションなど多様な温浴療法が行われる。施設では入浴・スチームルーム・水流マッサージジェットなどが体験できる。
バースの温泉は、英国で唯一自然に湧出する温泉であり、ローマ人が到来するはるか以前から絶えず利用されてきた。ローマ人は紀元60〜70年頃、女神スリスに捧げられた先住ケルト人の聖なる泉の上に浴場・神殿群を築いた。その遺構は現在「ローマン・バス」博物館として保存されており、今日のThermae Bath Spaのすぐ隣に位置する。重要なのは、史跡であるローマン・バス自体は入浴できる施設ではなく、あくまで考古遺跡として保存されているという点である。2006年に隣接するジョージ王朝様式の建物(クロス・バス、ホット・バス)と新しいガラス張りの棟を組み合わせて開業したThermae Bath Spaこそが、この天然温泉に実際に入浴できる英国唯一の施設である。
この近代的な施設の目玉が、New Royal Bath棟の屋上にあるThermae Bath Spaの屋上温泉プールで、バースのジョージ王朝様式の街並みとバース寺院の塔を一望できる。館内にはミネルヴァ・バスと呼ばれる屋内プール、アロマオイルを使ったスチームルームもあり、各種トリートメントは別料金で予約する。屋上プールは屋外にあり一年中温かいため、特に週末や夕方は混み合う傾向がある。プールというよりウェルネス・スパとしてリラックスを目的とした雰囲気であり、遊泳目的やウォーターパークのような施設ではない点に留意したい。
Thermae Bath Spaの料金は滞在時間ごとに設定されており、屋上プール・ミネルヴァ・バス・スチームルームが含まれる標準的な2時間セッションは1人あたり40〜45ポンド程度が目安で、4時間の長時間セッションはさらに高くなる。マッサージやフェイシャルなどのトリートメントはセッション料金とは別に追加予約する。夕方や週末の人気時間帯は料金が高く、予約が埋まりやすいため早めの予約が推奨されている。バスローブ、タオル、スリッパは持参しない場合も現地でレンタル可能である。
Thermae Bath Spaはバースの歴史地区中心部にあり、バース・スパ駅から徒歩10〜15分ほどの距離にある。同駅にはロンドン・パディントン駅から約90分の直通列車があるほか、ブリストルやカーディフからの便もある。車の場合はM4高速道路でロンドンや南ウェールズと結ばれているが、市街中心部の駐車場は少なく料金も高いため、多くの旅行者は郊外のパーク・アンド・ライドを利用するか、鉄道で訪れる。スパはローマン・バスやバース寺院をはじめとする歴史地区の主要な見どころからも徒歩圏内にある。
Thermae Bath Spaは年間を通じて営業しており、季節ごとに屋上プールの表情が変わる。冬から早春にかけての朝や夕方は、温かい湯から冷たい空気に向かって立ち上る湯気が特に幻想的で、夏のセッションは屋上ラウンジのような雰囲気になる。平日昼の時間帯は週末や夕方に比べて明らかに空いており、混雑するセッションほど早く予約が埋まる。隣接するローマン・バスとの見学を組み合わせるのもよいが、同じ源泉を共有していても両施設の見学・予約は別々に行う必要がある。
| Calcium | 360 mg/L |
| Magnesium | 54 mg/L |
| Sulphate | 740 mg/L |
| Chloride | 390 mg/L |
| Iron | 0.8 mg/L |
| Sodium | 180 mg/L |
バースのローマ浴場は、女神スリスに捧げられたローマ以前のケルトの聖なる泉を囲むように紀元60〜70年に築かれた、英国屈指のローマ時代の考古遺跡である。この都市はユネスコ世界遺産に登録されている。泉の水は10,000年以上にわたり絶えることなく湧き続けており、石灰岩の中を100年周期で浸透した後に地表へと現れる。
バースの聖なる泉は、ケルトの女神スリスとローマの女神ミネルヴァが融合したスリス・ミネルヴァに捧げられており、ローマ・ケルト宗教混淆の稀有な例である。聖なる泉に投げ込まれたラテン語の呪詛板は今日まで数千枚が現存しており、ローマ支配下のブリテンに生きた人々の私的な暮らしと信仰を知る類まれな手がかりとなっている。後にジェイン・オースティンの小説群が、ジョージ王朝時代のバースの社交界を不朽のものとした。
バースの温泉は、雨水がメンディップ丘陵の石灰岩に浸透し、地中深くで地熱により温められ、人為的な介入なしに地表へと戻ってくるという、1万年にわたる自然の水循環の産物である。サーメイ・バース・スパは熱損失を最小限に抑えるため閉鎖循環系を採用している。ローマ浴場の水管理は、古代の持続可能な工学の模範として世界中で研究されている。